【レポート】”TAKASAKA2!の朝活” #123|矢島亮一氏
#123の朝活は、23年前に「農村から日本と世界の未来を育てる」ことを志し、甘楽富岡の地で「自然塾寺子屋」を創業された、矢島亮一さんにご登壇いただきました。
その篤き想いはまさに志士がごとく、道なき道、田畑なき田畑を、地道に、愚直に、開拓、開墾されてきました。
その険しくも、夢と希望と未来あふれるお話を、齋藤卓さんの素敵なレポート(facebookからの転載)からお感じいただければ幸いです。
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“TAKASAKA2!の朝活” #123|2024年9月9日(月)7:00-8:00
本日のスピーカーはNPO法人自然塾寺子屋理事長の矢島亮一さんをお迎えし「地域だから出来る国際協力~自然塾寺子屋の活動紹介~」というテーマでお話いただきました。
自然塾寺子屋の設立は、ご自身がJICA海外協力隊でパナマへ赴いた経験が原点。
電気もガスも水道も無いパナマは当時の矢島さんのモノサシでは「貧困」と言える生活環境でしたが、それでも現地で暮らす人々は矢島さんが知らなかった「豊かさ」を持って生きていました。
そこから人が生きることの原点を教わったそうです。
当時のパナマはまだ教育水準も高くなく、文字を読み書きできない人も多く、何か物事を教えるときは話して伝える口伝(くでん)が主でした。
地域の文化や決まり事、村の物語などを年長者から年少者へと口伝で教える郷土教育を目の当たりにした矢島さんは日本の画一化された教育社会に危機感を覚えます。
時は折しも神戸連続児童殺傷事件の頃でした。
帰国後は自身の経験を日本社会にフィードバックできないか、故郷群馬の農村と世界の農村をダイレクトにつなげてシナジーを起こせないか。
そんな想いが自然塾寺子屋の設立へと向かいます。
自然塾寺子屋は「農村から、日本と世界の未来を育てる」ため「国境を越えた地域共創プラットフォームづくり」をミッションとしており、都会の小さな歯車ではなく、地方での大きな歯車となるべく技術研修や交流体験プログラムや海外から就労し、地域を支えてくれている方々へのグローバル人材生活安心パックなどの各種事業を通して若者やよそ者の活躍の場も創造しています。
また、地域の個々が世界をつくり、地域の個々は世界のことに影響されている。
地域の個々のリアルなストーリーを捉え、それをNational、Globalな文脈に位置づけなおす。
そういった地域やミクロの目線がしっかりしているからこそグローバルにインパクトのある行動ができるはず。
それは地方だからできる国際協力で、人づくり、地域づくり、心のふれあいを通して地域にグローバル人財や若者など多様な人財が活躍できる場を創造し、ローカルだからこそできるダイナミックな働き方を提案しながらインパクトカンパニーとして成長し続けたい。と矢島さんはおっしゃいました。
以前、地域のお年寄りと話した時にこう言われたそうです。
「助けてくれとは言わない。ただ、看取ってくれればよい」
人口が減るから地域が衰退するのではなく、地域に関わる人が減ると地域は衰退する。この言葉は地方が抱える問題を端的に表しているなと感じました。
クロージングの後、矢島さんと少しお話をさせていただいたのですが実はホテルに勤めていた経験もおありで、その時のホスピタリティマインドがパナマでもとても役にたったとおっしゃっていただき、意味もなく得意気になってしまったのと普通に生活をしていたらおそらく触れる機会もあまりなかったであろうJICAのお話から地域共創への熱い想いを拝聴できた月曜朝の1時間でした。
昨日よりもっとクリエイティブな朝に!
次回は10月15日(火)の開催もお楽しみに!